大分県中津市耶馬溪町で営業していた「渓石園」は、地方移住者として奮闘していた「そば屋の姐さん」が経営するお店でした。
しかし、地元権力者との対立や行政からの突然の退去命令により、廃業へと追い込まれることになります。
SNSでの告発は1000万回以上再生され、大きな社会的関心を集めました。
この記事では、「そば屋の姐さん」のお店「渓石園」が立ち退きになった3つの理由について詳しく解説していきます。
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そば屋「渓石園」廃業の経緯

大分県中津市耶馬溪町で「日本一の蕎麦屋」を目指して営業していた「腸活そば屋 渓石園」。
この店を営んでいた「そば屋の姐さん」は、地方移住者として新たな挑戦を始めた人物です。
店舗は日本庭園を併設した和モダンな雰囲気で、竹炭そばや腸活定食など健康志向のメニューが評判を呼んでいました。
地元産の食材を活かした料理は、観光客や地元住民から親しまれていたといいます。
しかし、ある時期から状況が一変します。
地元の有力者との間にトラブルが発生し、店舗運営に大きな支障が出始めたのです。
移住者として地域に溶け込もうと努力していた店主でしたが、地域社会との関係性に亀裂が生じていきました。
追い詰められた店主は、YouTube、X(旧Twitter)、Facebookなどのプラットフォームを通じて状況を発信し始めます。
「【拡散希望】パワハラでお店が潰されます」という衝撃的なタイトルの動画は、わずか1ヶ月で700万回再生を記録しました。
その後、総再生回数は1000万回を超える事態に発展します。
「10日後に潰れるそば屋」「3日後に潰れるそば屋」といったカウントダウン形式の投稿も話題となりました。
結局、状況が好転することはなく、店は廃業へと追い込まれていったのです。
地方移住の理想と現実のギャップが、これほど鮮明に表れたケースは珍しいでしょう。
そば屋の姐さんのお店が立ち退きになった3つの理由
「渓石園」が廃業に至った背景について、店主がSNSで告発した内容から、主要な3つの理由が浮かび上がってきました。
一つずつ詳しく解説していきたいと思います。
地元権力者からの圧力
最も深刻だったのが、地元有力者からの精神的圧迫です。
「静かに、死なせてくれ」という衝撃的な発言を受けたと、店主は訴えています。
この言葉には、店の営業を妨害する明確な意図が込められていたとされます。
さらに店主の告発によれば、権力者が役場に対して「潰してやる」と圧力をかけていたといいます。
移住者である店主が、地域の既得権益構造に挑戦する形になってしまったのかもしれません。
地方社会特有の閉鎖的な人間関係が、このような事態を招いた可能性は否定できないでしょう。
行政からの退去命令
市役所から突然の退去命令が下されたことも、大きな転機となりました。
この命令の法的根拠や具体的な理由については、現時点でも明確にされていません。
通常、退去命令には公共事業や契約違反などの正当な理由が必要とされます。
しかし店主の主張では、権力者の影響により不当な命令が出された可能性が指摘されているのです。
行政が特定の人物の意向に沿って動いたのだとすれば、極めて問題のある対応といえます。
補償金や立ち退き料についての言及もなく、突然店を失った店主の困惑は想像に難くありません。
今回の一連の流れはやはりどう考えても理解しがたいものがありますね。
地方再生にチャレンジし、7年間一生懸命頑張って来た「そば屋の姐さん」が不憫でなりませんね…。
物理的な妨害行為
精神的な圧力だけでなく、実際の被害も報告されています。
店舗の窓ガラスが割られるという事件が発生しました。
これが誰の仕業なのか、権力者との関連性があるのかは不明です。
さらに深刻なのが、閉店後に誰かが店内に侵入していた形跡があったことです。
店主が翌朝店を開けると、前日とは異なる状態になっていることに気づいたといいます。
鍵をかけていたにもかかわらず、何者かが侵入した痕跡が残されていたのです。
信じられないですね…。
それでも店主は近隣トラブルやお客様のことを考え、事を大きくしない事を選択し、通報することは避けたようです。
そば屋の姐さんは現在どうしている?

店舗を失い、住む場所も失った「そば屋の姐さん」。
しかし彼女は、この経験を無駄にしない道を選びました。
現在は車中泊生活を送りながら、新たなプロジェクトを始動させています。
「姐さんと田舎を盛り上げる会」というYouTubeチャンネルを立ち上げ、「田舎の魅力や、課題に向き合う旅に出る」と宣言しました。
このプロジェクトでは、自身の経験を基に地方移住者が直面する可能性のある問題について情報発信を行っています。
また、地方移住に関する困りごとや相談を受け付けるための専用メールアドレスも公開しました。
同じような困難に直面する人々への支援も視野に入れているのです。
さらに店の備品や在庫のセールも実施し、再起のための資金を集める活動も継続しています。
特に「姐さんのお菓子・ナツメヤシ」の通販を通じて、支援を呼びかけました。
SNS上では「死なばもろとも」と題した動画で批判的なコメントに反論するなど、対決姿勢も崩していません。
「私たちは、復讐します」という宣言とともに、告発を続ける「復讐編」の開始も予告しています。
逆境を力に変えようとする彼女の姿勢には、強い意志を感じます。
まとめ
「そば屋の姐さん」の「渓石園」が廃業に至った背景には、地元権力者からの圧力、行政の退去命令、物理的妨害、地域住民との摩擦という3つの要因がありました。
この問題は、地方移住者が直面する潜在的リスクと、地域社会の閉鎖性を浮き彫りにしています。
現在、彼女は自身の経験を活かし、地方移住の課題に取り組む新たな活動を展開中です。
一個人がSNSを通じて権力構造に問題提起した現代的な事例として、今後も注目されるでしょう。